私の好きな焼酎メーカーが潰れたら、農水省を恨みますからね!

中国、ベトナムなどから輸入し、カビ毒や基準値を超す残留農薬が検出された工業用の用途にしか使えないコメを、三笠フーズ?(大阪市)が食用として不正に転売していたことが、5日の農林水産省の調べで判明し、食品衛生法違反の疑いがあるとして同省は業者や関係団体に回収を指示しました。

転売されたコメは、ミニマムアクセス米と呼ばれ、世界貿易機構(WTO)ルールで日本が輸入を義務づけられているものです。今回の事件の発端となったコメは03年度に政府が輸入したもので、検査段階で有機リン酸系殺虫剤「メタミドホス」や「アセタミプリド」、発ガン性の高い「アフラトキシン」が検出されました。食用として使えなくなった事故米ですが、政府は工業用としてなら販売は可能と判断し使途を限定して販売しました。


米粉加工会社、三笠フーズ(大阪)は、購入したこの事故米を工業用の糊メーカーに売ると1万円以下となることから、利ざやを稼ぐ目的で通常価格で取引される米菓や焼酎、清酒を製造する食品メーカーに偽装転売をしました。食品業界での通常流通価格はトンあたり約8万円です。三笠フーズ仕入れ値は最低値でトンあたり3千円、売値は他社食用米通常価格より1万円安く設定し同7万円程度で売却し、荒稼ぎをしていたのです。

流通経路の全容はまだ判明しておりませんが、消費者の安全を二の次にしたあくどい商法は食品メーカーの風上におけません。

それにもまして農水省は何をしていたのでしょうかねぇ。

農水省三笠フーズの福岡工場への立ち入り調査を2004年から今年までに計96回実施したといいます。粉砕工程を目視確認したり、帳簿などの整合性をチェックしていたけれど、三笠フーズが二重帳簿を作成して会社ぐるみで隠蔽偽装をしていたため見抜けなかったと言っています。

こんなのおかしいでしょう。確かに帳簿を改ざんして隠蔽工作はしていたかもしれません。でも、立ち入り調査に入ったのはタレコミもあって5年間で96回ですよ。もっと詳しく言えば、04年度6回、05年度27回、06年度18回、07年度32回、そして今年08年度は発覚までに13回です。

それも立ち入りの事前に必ず、事前連絡をしています。たれ込みがあっての調査なら矢張り抜き打ち調査でないと意味がないでしょう。それにこれだけ調査に入っていて、三笠フーズの販売先への追跡調査は一回もなされていないのですよ。どう考えてもおかしいとしか言いようがありません。

農水省は自らの監視の体制があまかったと言っていますが、私は違うと思います。

タレコミに対する調査であるにも関わらず、抜き打ちではなく事前に調査の連絡をする・・・言うなれば、多分「なあ、なあ」の癒着を疑います。この調査を行った農水省の担当官が最低でも飲食の接待や、袖の下を掴まされるなど何某かの恩恵を受けていたのではなかろうかと推測します。

昨年は32回も調査に言っているのですよ。月に3度、いや10日に一度くらいの割合で調査に入りますか?そんなに足繁く通い、毎回帳簿をチェックしていたというのでしょうか? 会社によっては非常勤の役員が出勤するよりもはるかに多い回数だと思うのですが・・・。

そして、今日の閣議後の記者会見で、太田誠一農相は事故米の食用への転用は契約違反にあたるため食用と工業用の販売差額に30%上乗せした額、数千万円を三笠フーズに請求すると言っています。

おい、おい。なにを寝ぼけたことを言っているんでしょうか?このバカッたれめは・・・。もう怒り心頭に発します。

アンタ達の頼りない調査のせいで、酒造会社をはじめ、汚染米が混入した疑いのある食品メーカーはブランドにキズをつけられ、自社商品の出荷を自粛し、一部出回ってしまったものは自主回収しているんですよ。例えば熊本の美少年酒造では自主回収と廃棄の費用で被害額は約1億円になると言っています。

農水省がしっかりしていないからこんなことになったんじゃないですか。

テメェたちが違約金を請求する前に、この件で損失を被った被害者が三笠フーズから弁償金を取れるように農水省自らが監督不行届のお詫びをこめて橋渡しをしてもいいんじゃないか、いやそれよりも、農水省の怠慢によって迷惑が及んだ善良な食品メーカーに対し農水省が損害金を肩代わりして全額補填してあげるほうが先かと思います。

私の好きな人気の焼酎メーカーが、この事件が原因でつぶれるようなことにでもなったら・・・・・私は、農水省を恨みますからね。