脳 と 先入観 〜 洗脳された脳
昨日は「脳が勝手に取り込む情報」を上手に活用しようというお話を娘がしてくれました。
そして、今日もまたまた娘から脳の特性について教えてもらいました。
今日は、図形を用いてのお勉強です。皆さんもご一緒にやって見ませんか。
「お父さん、右の図形を同じ形に3つに分けるのは簡単だよね」
「こういうように分ければ、同じ形で3つにわけられるよね。
じゃあ、これを4つに分けてみて。
もちろん同じ形で同じ面積でだよ。
それから、切り貼りはだめだからね」。
皆さんはできますか?
3枚目のイメージに答えを描きましたので、そこを見る前にこの時点で先ずじっくり考えてみてください。
分からない時でもせめて、3分から5分くらいは考えてから、次ぎに進んでくださいね。
私もしばらく考えました。
そして、解答は見つかりました。
ふぅぅ・・、よかった。
娘にバカにされるもんね。
は〜い。お疲れ様でした。
出来た人も、出来なかった人も、どうぞ答えを見て下さい。
3分以内に出来た人はスゴイですねぇ。5分くらい掛かった人もそれが普通ですよ。
私は3分くらいでできましたよ。 エヘン!(笑)
出来なかった人も発想が間違っていたのだと思いますから、別にガッカリしないで下さい。
それでは、次ぎに娘に出された問題に進みます。
今度は、こんな図形でした。
これを同じ形に4等分するのはさっきの形を3等分にするのと同じ要領で簡単にできますよね。
そうです。
点線のところで切り離せば簡単に4つに分けられます。
「じゃあ、これを同じ形で5つにわけられる?」と、娘は続けて質問して来ます。
それも、1分以内で答えを出してみてと・・・。
残念ながら、1分を過ぎてしまい、娘が「もう、いいから」と言うのを振り切り、更に1分ほど考えてやっと答えることができました。
この下に答えを描いてありますから、これ以上ロールアップしないで考えてみてください。
1分考えて答えが出ない時は、分からなくても構いませんから次ぎへ進んで下さい。
こちらが、その5等分の答えです。
皆さん何分かかりましたか?
実はこれは単なる数学的クイズではないそうです。
最初から、?番目の問題を出されていたらどうでしょう?
小学生でもいとも簡単に答えを出していることでしょう。
?の問題を出された後なので、?に反応して脳は複雑に考えてしまうらしいです。
?の答えが早くみつけて褒められ、「スゴイですねぇ。じゃあもう一問いいですか?」と知能をくすぐられると、次はもっと難しい問題が出るであろうと脳は勝手に構えてしまうらしいです。
私はさっき、「私は3分くらいでできましたよ。 エヘン!」と、威張りました。この時点で既に私の脳は洗脳されてしまっているのです。
図形の横に書いた数字も深い意味はありません。数学的に複雑に考えさせる手段(トリック)だったのです。
だから、?については、答えを出すまでにどんなことを考えていたのかを知りたいがための問題だったのです。見た瞬間に正解を出すことが出来たのか?或いは1分以上も複雑なことを考えていたのか?と、それだけを・・。
この?から?への移行は脳に先入観を持たせたり、脳を洗脳する手段であり、手品などは大方この用法を用いていると言います。
例えば、コインが消えたり、とんでもないところから現れたりする手品を見たとします。次ぎに、右手にコインをにぎり、「このコインが左手に移動します」と言われた時に見ている人は、どのように移動するのか、その手段に集中してしまいます。
ところが、この後「ハイ。移動しました」とハッキリ言われた時、そのコインがしっかり右手に残っているのに、それが見えなくなる・・・という現象があります。実は洗脳されてしまっているからです。先に洗脳のための手品を見せられていなかったり、また、このコインが移動しますよ、と誘導される言葉がないままに、このマジシャンの動作を淡々と見ていたならば、右手に握ったコインは右手にそのまま残っているのが見えて、トリックには惑わされることはなかったはずです。
つまり、人間の脳は先入観から、それほど勝手に洗脳されてしまうというお話でした。
よくよく考えてみると、この5等分はウチでも5人家族だったのでケーキを切り分ける時には常にやっていたことなんですよね。
単純すぎる答えですが、これがすぐに出てこない私のスカスカの頭を、改めて再認識した日でした。(笑)