まるで、大本営発表・・・

今日は終戦の日、広島、長崎に新型爆弾を落とされ、長く続いた戦争はやっと終わりました。

本土初空襲の時には、防衛体制の甘さにいとも簡単に敵機の侵入を許してしまった政府や軍部は国民の動揺を怖れて真実を伝えず戦果を誇大する虚偽の大本営発表をしています。新聞各紙も軍部に無批判的に追従し、たとえば、東京初空襲では空襲直後「敵機9機を撃墜、我方の損害は軽微なる模様」などと事実に反する報道を行い、ほとんどの国民は、報道規制が敷かれたなかで空襲の実情を知ることはありませんでした。



ところで今回、中国は国の威信をかけて盛大な北京五輪の開会式を行いましたが、二度にわたる偽装に国内外から批判が沸騰しました。

これに業を煮やした中国政府は13日、報道管制を敷いて、中国国内のインターネットサイト上からこの問題を取り上げた記事をすべて削除しましたが、これに先立ち開会前には、五輪への批判記事やマイナス記事を禁止する内部通達を出して国内メディアに規制をかけていたことが明らかになりました。

海外によい印象を与えない報道、国内で批判がでるような報道は一切許さない、北京五輪のイメージ悪化につながる記事を書いたメディアは潰すと・・・。

これじゃ、かつて中共と呼ばれていた頃の昔の中国となんら変わらないじゃないですか? 戦時中の日本ともまったく変わりませんよね。

五輪に直接関係のない食の安全にかかわる事件や新疆ウイグル自治区独立を目指す爆破事件なども「五輪に悪影響を及ぼしかねず、きわめて深刻な事態」と危機感を示し、「いかなる企業の利益も、国家の利益と比べれば小さい」とこれらの独自取材や報道も禁じています。

何をおいても国家の利益を最優先する中国、世界が参加する平和の祭典オリンピックを開催するにはあまりにも背伸びをしすぎていて、この国で開催するにはまだまだ時期尚早であったのじゃないかと憂うduoさんでした。




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中国、国内メディア規制「違反なら廃業も」通達2008年8月15日3時2分

 【北京=峯村健司】北京五輪開幕直前の8月上旬、中国当局が国内メディア各社に対し、五輪期間中の独自取材を厳しく規制し、違反には廃業や罰金などの処分を科すとする内部通達を出していたことが明らかになった。中国当局はメディアへの開放度をアピールしているが、足元では引き締めを強めていた。

 8月上旬に中国共産党中央宣伝部から各社幹部に出された。五輪への批判やマイナス面の報道を禁じ、「肯定的かつ民族精神を高揚させる記事」を書くように指示。爆破事件や食品安全にかかわる事件が頻発していることについて「五輪に悪影響を及ぼしかねず、きわめて深刻な事態」と危機感を示し、これらの独自取材・報道も禁じた。メディアの商業化が進み、スクープ競争が過熱する現状に対し「いかなる企業の利益も、国家の利益と比べれば小さい」とくぎを刺している。

 同時に、宣伝部の責任者が口頭で(1)中国選手のメダル獲得数予測(2)テロへの恐怖をあおるような、過剰な警備態勢(3)「食の安全」にかかわる事件(4)北京市当局が期間中に「公認デモ実施地」に指定している3カ所の公園での抗議活動――を禁止する報道対象に挙げ、読者を過度に驚かすような見出しも禁じた。

 またインターネットについて通達は「北京五輪の評価を決定づけるのに最も重要な役割を果たす」と位置づけたうえで、匿名による掲示板などに「国家の利益に反する意見が書き込まれ、五輪のムードを盛り上げるのを妨げている」と問題視。五輪への批判や攻撃を加えるような書き込みを削除するよう求め、五輪を称賛する意見を大きく取り上げるように指示している。