富士ミルクランド 有機の里=朝霧高原

和紙人形の蔵を出た頃には、時計は既に2時をまわっていました。

道すがら富士開拓農業協同組合が運営する富士ミルクランド 有機の里=朝霧高原に寄ってきました。

ここからは富士山が大きく見えるハズですが、この日は曇り空で、道中どこからも富士山を眺めることはできませんでした。





ミルク工房からアイスクリーム、ジェラートなどのコーナー、レストラン、ファーマーズマーケット、ふれあい広場牧場まであり、特産品販売コーナーでは、地元の「環境保全型野菜」などを扱っています。




実は河口湖で美味しいとかなり評判の高い欧風料理店で、某ホテルの総料理長としてVIPを担当していたシェフが経営する「グリル富士」でランチを頂く予定でした。

ところが、ナビが示すその場所のお店は看板が変わっており、電話をかけても不通で、ランチを食べ損ねてしまいました。

そんなわけですっかりランチタイムも過ぎてしまったので、このミルクランドで何か頂くことにしましょう。遅ランチなのでお腹いっぱい食べると、夜のご馳走が食べられなくなるので、蕎麦かうどんを頂くことにします。



焼きそばであまりにも有名になった富士宮ですが、昔はこのあたりには蕎麦畑が広がっていたようです。

今はなき蕎麦の畑を再び復活させようと農家の主婦たちが立ち上がって栽培を始め、地産地消の十割蕎麦としてこのミルクランドで代わる代わる当番制で作って食べさせてくれます。

温かい「巻き狩りそば」と冷たい「ざるそば」がありますが、十割そばですから、ざるそばのほうが美味しく頂けるようです。

「巻き狩りそば」とは、昔、源頼朝がこの地で狩りを行った後、獲物の雉子や鹿などの肉と地元の野菜をたっぷり使ってその場で鍋料理の宴を催したその鍋に由来した「巻き狩り鍋」の具を温かいソバにのせたものだと説明してくれました。今では雉子や鹿の肉の代わりに鶏や豚肉を使っているそうです。

私たちは温かい「巻き狩りそば」ではなく、冷たい「ざるそば」をお願いして、それとは別に「巻き狩り鍋」を作ってもらい、それぞれ別々に頂くことにしました。

十割蕎麦の「ざるそば」はもちろんですが、種類の多い野菜と鶏肉、豚肉がたっぷり入った「富士の巻狩り鍋」も、とても美味しく頂きました。





いろいろと説明をして下さった今日の当番の農家のおばさんは、とても親切で、今日初堀りをしてきたという新筍の煮浸しをサービスで出してくださいました。

おばさん初物をどうもありがとうございました。