そっと背中を押され、その後はブラシさばきに身をまかせ・・・

今年の新入社員は売り手市場で、氷上を滑る石のごとくスムーズに就職できたものの、入社後は働きやすい環境を作ってそっと背中を押してやることが不可欠である。

ブラシで氷をこするのをやめると減速し、止まってしまいかねない。

また、逆に磨きすぎると目標地点を超えてしまったり、はみ出してしまう。

よほど本人がしっかりしていないと、会社のブラシさばきだけに頼ってばかりでは安心していられない。



今年の新入社員のタイプはカーリング型」と、26日に(財)社会経済生産性本部がまとめ、発表しました。

以下、プレス発表された記事です。
平成20年度 新入社員のタイプについて

 . . .  「カーリング型」

冬期オリンピックでおなじみになったカーリング、新入社員は磨けば光るとばかりに、育成の方向を定め、そっと背中を押し、ブラシでこすりつつ、周りは働きやすい環境作りに腐心する。しかし、少しでもブラシでこするのをやめると、減速したり、止まってしまったりしかねない。
また、売り手市場入社組だけに会社への帰属意識は低めで、磨きすぎると目標地点を越えてしまったり、はみだしてしまったりということもあるだろう。就職は楽勝だったかもしれないが、サブプライムローンの問題等の影響により経済の先行きは一気に不透明になった。これからも波乱万丈の試合展開が予想され、安心してはいられない。自分の将来は自分の努力で切り開いていくという、本人の意志(石)が大事になろう。

[*カーリングはストーンと呼ばれる円形の石を、氷上約40メートル先の的(ハウス)に向かって、相手チームと交互に投げ合い得点を競う競技。冬季オリンピックにおける日本女子チームの活躍によって注目された。]



財団法人社会経済生産性本部は、生産性運動の発展を目指して1955年に設立された(財)日本生産性本部と1973年に福祉社会の実現を目指して設立された(社)社会経済国民会議が統合し、1994年にスタートした非営利法人で、人間尊重を原則とし、産業界労使、学識経験者、消費者代表等各界の代表により構成された我が国唯一の中立的立場に立つ組織です。

新入社員タイプの命名は、古くは現代コミュニケーション・センターの所長が30年間にわたって命名してこられたものを、平成15年から(財)社会経済生産性本部の「職業のあり方研究会」が引き継ぎ、多くの企業・学校等の就職・採用関係者の協力を得た情報を検討し、命名・発表しているそうです。


過去の入社年度別新入社員タイプ一覧は、こちらのPDFから