禁酒の碑

約80年前、石川県の山あいの小さな村落で、お父さんたちが「禁酒」をして毎日5銭以上を貯金し、老朽化した校舎建築費を工面したという同県津幡町の河合谷小学校のお話が、24日の朝日新聞「青鉛筆」にありました。

村の住人約180世帯全戸が今なお教材費の一部を出し合って「教育の村」の心を受け継いで来ましたが、長い歴史の間に集落の過疎化は進み、2千人分の署名を集めたりして存続を求めておりました。

しかしながら、同校の児童数が少なく多様な人間関係が築けないことや、約35年前に建て替えられた鉄筋の現校舎は耐震補強などに多額の経費がかかることなどを理由にとうとう願いは叶わず、23日に全校生徒13人と住民約250人が参列するなか閉校式を迎えることになりました。

村民の思いのこもった現校舎はやがて姿を消すでしょうが、全村民が禁酒し、村に8軒あった酒店を自主廃業に追い込んでまで一致団結して取り組んだ決意の証しとして1926年に建立された「禁酒の碑」は、これからも住民がずっと見守り続け、昔のお父さんたちの「教育」への熱意がこの集落の語りぐさとなり、住民の誇りとなっていつまでも受け継がれていくことでしょう。





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