ボタン鍋のお話を聞いたら・・・ もう居ても立っても・・・

私の11月の ボタン鍋の記事 を見て下さって、
先日chibisaruさんが篠山へ行って下さいました。

お店の名前は丹波篠山郷土料理 「懐」

chibisaruさんの記事を見て、その写真で見るシシ肉の質の良さに思わず私もまた食べに行きたくなりました。

そしてやっと今日、それを実行に移す機会を得ました。(笑)

篠山へはいつも車でしか行ったことがありませんが、今日は近くに電車で出掛ける用事があったので、そのついでにJRで篠山まで行くことにしました。

電車で出掛ける用事というのは、私の最寄り駅から2駅のところでほんの5-6分でしょうか、そこから篠山までは電車とバスを乗り継いで、乗換がうまく行けば約1時間半。これって「ついで」と言っていいのでしょうか?(笑)

JR尼崎で福知山線に乗り換える時に、予約をかねてお店へ電話を入れました。

 「今日はいいシシ肉が入っているの?」

今日のは最高にいいシシ肉ですよ、という店主歴2ヵ月の新店長の言葉を聞いて、JR福知山線に乗り換えました。今年はここ数年の中でも、全体的にとてもいい肉であるという新店長の品定めの眼識を見せてもらうのも楽しみです。

それでもうまくやっていけているのだろうかと心配がつのります。厳しかった先代の下、10年間の修行の後に昨年12月からお店を引き継がれた新しい店長さんになって始めての訪問です。

以前先代の時代は(と言っても2ヵ月前までのことですがww)先代さんも奥さんも仕事の合間に私たちの横に張りついてよくお話をされていました。反面、当時修行をされていた頃の彼は寡黙な青年で、殆どお話をしたことがありません。そんなことでちゃんとお客さんとお話ができているのだろうかと心配しておりました。

ところが、そんな心配には及ばず、先代ほど喋るようなことはありませんでしたが、ちゃんと応対もでき、お話もさせていただきました。

お手伝いをしている仲居のおばちゃんがなかなかのシッカリ者で、新店長の寡黙なところをお喋りを交えて充分に補っておられました。また先代もお店を譲ってから2度ほど開店時間前に覗いてくれたと言っておられ、少なからず安心をしました。


そんなこんなで出てきたシシ肉がこれです。

これで2人前です。これにたっぷりの野菜がついています。

先ずは丹波名産のヤマノイモとシシ肉を鍋に入れ、ついで野菜や豆腐を入れて待つことしばし・・・。

その間に1本の大根を回しながら縦に薄く削ぎ切りをして鍋に入れる店長のパフォーマンスがあります。先代のあざやかな手つきには及ばないと言いわけをしていましたが、なかなか堂に入っていました。それでも過去に先代のパフォーマンスを見てきた常連のお客さんの前ではどうも気を遣うようです。


赤味噌仕立ての出し汁がとてもいい香りを放っています。

そして、シシ肉を鍋の中からつまみ出して先ずはご試食です。(笑)

やっぱり美味しい〜〜〜♪

先代の時とマチガイなく同じ味です。お肉の質も先代の頃とまったく変わりません。むしろ今年は近年にない良質な肉が手に入り、自信をもってお出ししていると言っておられました。


お食事の途中で、店長のお庭で採れたというフキノトウとタケノコの天ぷらをサービスで出していただきました。

思いがけず、春の香りを味わうことができてラッキーでした。

そして、最後は、シシ肉のエキスと野菜の旨みがたっぷりと出た美味しい赤味噌味の出し汁にうどんを入れて頂きます。


完食です。

この出し汁も残すことなくお鍋の底まですべていただきました。

とても味わい深く美味しく頂きました。

わざわざこのために篠山までやって来た甲斐があったというものです。

新店長、美味しいボタン鍋をごちそうさまでした。

暖かくなったら先代が我が家に遊びに来られる予定ですが、その時には今日の様子をちゃんとお伝えしますね。