生前戒名

emichan/suさんのところに、「余命三カ月のラブレター(幻冬舎)〜鈴木ヒロミツさん」という記事がありました。

昨年の3月に60歳で肝細胞がんの宣告を受け、余命3ヵ月と告知されたと書かれていました。

そしてヒロミツさんは入院して延命治療を受けることをせず、自宅で家族と過ごす道を選ばれたとか。

自分で「美雄永満愛大喜善居士」と、戒名までつけたと書いてありました。


戒名といえば、実は私もすでに戒名を持っています。鈴木ヒロミツさんと違って、私の場合は禅宗のお寺で頂いた戒名ですが・・・。

佛教では死後の世界は戒名がその人の新しい名前となり、俗世の名前では呼ばれることはないそうです。生前のこの世で使っていた名前で呼びかけてもあの世の故人には伝わらないと言われています。

ところが、新仏さんは戒名にも馴れていないことから戒名で呼ばれても、自分のことかどうか気がつかないこともあるようです。

それゆえドジを絵に描いたような私は死後の世界でとまどうことがないように、予(あらかじ)め日頃からその新しい名前に馴れ親しんでおこうと考えたわけです。
 
それに、死んでから子供たちに高額な戒名料で負担をかけることも不本意ですし、また、現実問題として物価が上がって戒名料もさらに値上がりするようでも困りますので・・・。(^^;;

そんなわけで、8年前に母が亡くなった時に私たち夫婦の戒名も一緒にduo家のお寺でお願いしてつけて頂きました。

日本では死後に付けられることが多い戒名ですが、生前に戒名をつけるということは、法名に恥じない慈悲の心を持ち、人助け(利他行=りたぎょう)に励むという仏教の布施の心がこめられています。

他人の戒名を聞いても面白くもなんともないでしょうからあえて書きませんが、私のようなあさましい人間には「生前戒名」は不向きという声もチラホラ聞こえてきそうです。まあそこは目を瞑っていただくということで・・・(笑)。



戒名(かいみょう)は、仏教において、仏門に入った証し、戒律を守るしるしとして与えられる名前。多くの場合、出家修道者に対して、授戒の師僧によって与えられる。またそこから転じて、死後に出家したとみなし、死者に戒名を与える風習が生れた。宗派によって法名法号などとも言う =Wikipedia