店主の引退

健康診査の結果がよかったから・・・

というわけではありませんが、丹波のイノシシ猟も解禁になったこともあって久々に篠山の「懐」さんにボタン鍋を食べに行きました。

せっかく篠山まで来たのでお店に入る前に、近所の八百屋さんで買い物です。

この下仁田ネギに似ている太いネギ。篠山で栽培されている「殿様ネギ」という名前と聞きました。種は、矢張り群馬の下仁田から取り寄せているらしいです。

銀杏は、今までフライパンで煎っていましたが、いいことを教えてもらいました。



そのまま茶封筒に3分の1ほど入れて電子レンジで数分チンするといいらしいです。

袋の中でポンポンとはぜ、簡単に剥くこともできると聞きました。どういうわけか茶封筒がいいらしく、白い封筒ではダメとか・・・。

業者さんは作る量が多いので、先に塩水につけておいてから電子レンジに入れるけれど、一般家庭ではチンした後で塩を振ればいいと教えてくれました。


帰ってからレンジでやってみると、見た目はきれいなのですが比較的早く硬くなり、中が炒ったときほどジューシーではなくなってしまいます。すぐ食べるならいいけれど、そうでないときは、やっぱり炒った方がいいかもしれません。

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買い物を済ませてから、目的のお店、「懐」さんへ。

電話を掛けてあったので既に準備をしてくれていました。

席につくなりマスターが隣りに来られ、ちょうどご報告を入れようとしていた矢先に電話を貰ったと言います。

どうしたの?報告ってナニ? 

以前より血圧が高く、つい先月も体調を悪くした言っておられます。そして、以前より還暦になったら引退しようと決めているとはお聞きしてはおりましたが、最近無理が利かなくなったので、2年早いのですが思い切って今月で引退しようと思っている、とのことです。

お店は今マスターの下で働いているお弟子さんが、奉公されて丁度10年になり後継として譲ることにしたのでお店は存続しますと言っておられました。

マスターは、18歳でこの道に入り、40年間包丁を握って来られ、お弟子さんの教育もかなり厳しいことで知られております。その厳しいマスターの下で10年間、ネをあげずに継続して奉公することは並大抵のことではなかったと思います。それに、マスターご夫婦にはお子さんがおられないので、このお弟子さんを我が子と思って仕込んできたようです。

以前からお聞きしてはおりましたが、改めてそんな話をお聞きすると、後継に店を譲ってもうまくやって行くだろうなと思いました。

で、なんで今月なの?中途半端じゃない?12月は忙しいでしょうに・・・。

実は、マスターご夫婦は大阪にご自宅があり、一日おきに片道1時間半かけて大阪へ帰り、帰った翌日には早朝に大阪中央卸売市場に寄って材料を仕込んでまた篠山へ戻るという二重生活をしておられます。

そんなわけで、これからの丹波篠山は寒さが厳しくどうせ引退するなら底冷えする前に辞めたいという女将さんのご意見らしいです。

これからは、好きなことをやりながら、今まで行けなかったみちのくの温泉にでも浸かりに行って養生をしようと思っており、またduoさんのところへも二人で遊びに行きたいと仰っておられました。

10年みっちり厳しいマスターのもとで修行を積んだお弟子さんがこれから後を継ぎますが、秘伝の味噌味はそのまま引き継ぐでしょうし、シシ肉はマスターに付き添って仕入れに行っていたでしょうから、既に肉に対する目利きは出来ていると思います。

これからも今までと変わらぬ美味しいものを食べさせてくれると信じて、また今までどおり通うつもりでいますよ。美味しいものを食べさせて下さいね。

そして、マスター、女将さん、お疲れ様でした。ごゆっくり今月までのお疲れを癒やして下さい。今度は我が家でお待ちいたしますね。






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