秋 い ろ

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 . . . . 里山を 秋色に染めし 彼岸花

 . . . . . . . . . . . . . あかき色だに 何故か悲しき

 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . duo




ドサまわりから帰ってくると、ハナミズキの木の下に彼岸花が数本咲いていました。

数年前に家の前の街路樹の根元に植えたものが今年になってやっと咲きました。

その赤い花を見ていると、遠い昔の里の秋を想い出します。

斜めに傾いた陽ざしを受けて、めったに人の通らない里山の小径を覆いつくした彼岸花は、何か もの悲しささえ感じさせ、さびしげに咲いていました。




赤い花なのにどうしてでしょう。

そして群生していると、どんな花でも華やかに見えるはずなのに・・・


別名、曼珠沙華(まんじゅしゃげ) 。

♪赤い花なら 曼珠沙華
 阿蘭陀(おらんだ)屋敷に 雨が降る
 濡れて泣いてる じゃがたらお春
 未練な出船の ああ 鐘が鳴る ララ 鐘が鳴る♪


そう言えば、この「長崎物語」の唄も、そんな明るい歌詞ではありません。

なにかしら、寂しげなイメージが漂っています。

不思議な花です。






ハナミズキの葉も黄ばみ、5月に真っ白い花を咲かせたその後に、今は真っ赤な実が生っています。

この実も、もうすぐヒヨドリが来て、すべて啄(ついば)んでしまうことでしょう。









急に涼しくなり、秋をいっぱい感じます。