話題の 「ドラリオン」 ついに観てきました
大阪公演も約半分の日程が終わった9月4日に、観客動員数が15万人を突破したというニュースがありました。
凄い人気ですね。
そんなスーパーサーカス、シルク・ドゥ・ソレイユの「ドラリオン」を、昨日観てきました。
その会場となる小屋がスゴイです。あの大きな円形のテントの中は冷房が完備していて、空調はこの日34℃の外気温から完全に遮断されていてとても快適でした。
またサーカスということもあり、その舞台が270度どの角度からも観られるようになっており、柱もなく、必ずしも真っ正面から観ないと迫力や楽しみ係数が半減するというようなことはありません。
それに簡易組み立て式の特設舞台であるにもかかわらず、その舞台装置はハンパではなく、天井から吊り下げられて上下する巨大リングや、トランポリンで使用する舞台後方の壁、そして円形舞台のせり上がる床や、床に設置された奈落とつながる開閉孔・・・。装置だけでも目を見張るものがあります。
サーカスと言っても昔からの単に演目を順番に披露する木下サーカスやボリショイサーカスとはひと味違い、「ドラリオン」にはストーリーがあります。
といっても、先日観てきた広東雑伎団の「アクロバティック白鳥の湖」に比べると、テーマはあってもストーリーは漠然としており、逆に観る人の心に委ねる部分が多く、それゆえに非常に分かりづらいかも知れません。
東洋の龍(ドラゴン)と西洋の獅子(ライオン)が合体した「ドラリオン」。
シルク・ドゥ・ソレイユの演出家たちが中国雑伎団に代表される中国の伝統文化に興味を持ち、それを西洋のアクロバットサーカスに融合させてドラマチックにエンターテイメント・ショーとして成り立たせた作品であると思います。
テーマは「空・水・火・土」という自然界の4つの力と人間との調和と融合。
赤い衣装をまとった「火」の戦士ヤオは善と悪の象徴であり、緑の衣装「水」の女神オーシャンは全世界の水をコントロールし、「空」の女神アザラは太陽の番人として天上から男女の熱い愛を伝え、黄土色の衣装をまとい大らかで力強い「土」の女神ガヤは常に笑顔を絶やさず大地のエネルギーを振りまきます。
「火」と「水」は、その昔から常に対立を繰り返しており、それを取り巻く「空」と「土」は「火」と「水」の争いを収拾するための努力をします。長い争いの末、最後にはその努力が実って「火」と「水」はお互いの存在を理解しあい、今までの対立の世界から共存へと融合し、最終的には自然界の調和をもたらすというストーリーです。
登場する人物は、そのストーリーにそって忠実に動いているというイメージではなく、それぞれのエンターテイナーが自分に与えられたキャラクターを人間ワザとは思えない最大の技術をを駆使して表現していると言ったほうがいいでしょう。
しかし、セリフがあるわけでもなく、前述したようにそのストーリーは漠然としており、理解するにはかなりの個人差があると思います。
それでも、夢と感動と迫力と笑い、それらの最高の演技に最初から最後までステージから目が離せず、これぞエンターテイメントの真骨頂と胸が熱くなりました。
■オフィシャルサイトの動画は
コチラ からどうぞ
■「YAHOO!チケット」にも、「ドラリオン」の動画や
12のアクロバットシーンの解説があります。
コチラ からどうぞ