取り扱いはセブンイレブンとファミリーマートだけです
東京にいる娘が、友人の結婚式に出席するため神戸に帰ってくることになりました。
「宅急便送ったから、明日着くのでお願い」と連絡がありました。
そして、本人は、荷物を出したその足で新幹線に乗り、無事我が家に到着しました。
翌日、娘を結婚式の会場まで車で送って行ったのですが、その留守中に荷物が配達されたようで、不在票が入っていました。『クロネコ宅急便』の不在票ではなく、『ゆうパック』の不在票でした。
結婚式から帰ってきた娘、「ああ、そういえばあのコンビニは『宅急便』を扱っていなかったんだっけ。」と、呑気なものです。
今でこそ、『ゆうパック』には配達希望日欄があり、翌日に着きますが、つい最近まではその保証はありませんでした。配達時間帯の欄はありますが、配達日付欄はなかったのです。
午前中指定で翌日お昼までに着くものと待っていても着かないことがありました。到着局にお昼頃着いた場合、指定が午前中なので、その翌日、つまり受付日から翌々日の午前中の配達となってしまうわけです。
急いでいるからこそ午前中指定しているのです。午前中に着かないのなら、午後から一度くらい配達して欲しいと思うのは人情でしょう。また、一度だけ配達して受取人が不在の時は、必ず配達不在票を入れて、「連絡をして来い」と言います。「連絡して来なければ、保管期限の１週間後に送り主に返送する」と書いてあります。土日が休業の会社あての荷物でも平気で配達不在票を入れて行きます。反面『宅急便』は、配達不在票を入れても何度か再配達を試みてくれます。
最近、配達に来た『ゆうパック』の不在票が風で飛ばされたのか、入っていなかったことがあります。６日後に送り主から電話があり、「こんな電話を架けて大変失礼ですが･･･」と断りつつ、荷物を受け取ってもらったかと聞いて来たことがありました。
実はその数十分前に郵便局から「まだ荷物を引き取られていないようですが」と、電話があったばかりです。送り主には経緯を丁重にご説明させて頂きましたが、郵便局へは「不在票も入っていないのにどうして連絡できるのですか？」と文句を言ったところでした。
チルド扱いでなくても、生ものが入っている場合もあるのです。大方１週間も放置しておいて返送間際になってから連絡があっても、送り主に対して不義理極まりないし、中のものもどうなっているかわかりません。市販の買い換えが利くものならいいですが、送り主が丹精をを込めて造られた野菜や果物だったらどうでしょう。
そんなことを考えると腹立たしく、こちらから送るものは金輪際、郵便局を使うまいと決めたものでした。
ところが、最近コンビニで荷物を出すとき、「当店は『ゆうパック』しか扱っていません。」という状況に遭遇します。
ローソンが『ゆうパック』しか扱わなくなった経緯は、あまりにも有名ですが、現在『クロネコ宅急便』を扱っているコンビニはセブン・イレブンとファミリーマートの２社だけだと知っておられますか？
ところがクロネコのホームページを見ると、「お近くの取扱店とコンビニエンスストアよりお荷物を送ることができます。看板・のぼり旗のあるお店でご利用ください。」と書いてあるだけです。どこのコンビニでも扱っているかのような、こんな曖昧な表示には腹立たしさを感じます。
ある物流関係の記事に『ゆうパック』取り扱いのコンビニ店舗が『宅急便』を逆転したという記事がありました。
『ゆうパック』を取り扱う主要コンビニはローソン、サークルＫ−サンクス、デイリーヤマザキ、am/pmジャパン、ミニストップの計5社で、店舗数は約1万9400店(2005年7月末現在)、一方、『宅急便』の取り扱い店舗はセブン−イレブン・ジャパン、ファミリーマートの2社で約1万7400店という記事でした。
ローソンが『ゆうパック』を扱うことになった時に、ローソンはヤマト運輸に両方を扱いたいと申し出ましたが、ヤマト運輸は『ゆうパック』を扱うなら『宅急便』は引き揚げると駄々を捏ねました。時代の流れに逆らってどうするのでしょう。結局は利用者不在なのです。
商品の修理や返品で、相手の指示により『クロネコ宅急便』の着払いを利用しなければならない場合もありますが、近くにセブン−イレブンやファミリーマートがないところでは本当に困ります。
ヤマト運輸も意地になったのか、ゴリ押しをすればローソンが『ゆうパック』の取り扱いを止めると思ったのか、いずれにしても結果として敵に牙城を明け渡すことになったことは、大勢の利用者に不便をかけただけではなく、自社の売り上げにも大きな損失を受けたことでしょう。
みすみす『ゆうパック』に客を取られて、もったいない話です。
もし今、『ゆうパック』を取り扱うコンビニで『クロネコ宅急便』も扱っていれば、私のような利用者は、きっと「クロネコでお願いします」と指定するでしょうに･･･
