いつ開いても更新のないページ・・・

. 僕は1本の蝋燭になりたい  (cashe*cache) 


cashe*cacheさんの最終ページの記事全文です。

2006/02/12のBlog
ご報告
[ 02:37 ] [ スライドショウ ]

皆様こんにちは。そしてはじめまして。
丹水と申します。

5ヶ月ぶりの更新なのに、cache*cacheさんじゃなくてごめんなさい。
今日はここを覗いてくれている方々に、お話しないといけないことがあります。



2005年12月26日。
cache*cacheさんは、天国から天使が迎えに来てしまいました。
cache*cacheさんは、治らない病気をかかえていました。
まだ27歳なのに、彼女があんまり綺麗だから、神様は彼女を少し早めに
呼び寄せてしまいました。
私達がどれだけcache*cacheさんにそばにいてほしいと思っていても、
神様はあんまりそういうのは気にしてくれなかったみたいです。
彼女を愛している家族も、婚約者さんも、私達友人も、本当に悲しみました。


1ヶ月ほど前、彼女のお兄様から私に連絡がありました。
実は彼女にパソコンの手ほどきをしたのは、私なのです。
ここのblogを作る時にも、機械オンチの彼女を手伝ったりしていました。
だから私は彼女のパスワードを知っていたから、彼女のパソコンもいじる
ことができたから、お兄様に頼まれました。
「ここを削除してもらいたい。」ということを。

最初は彼女が生きた証を消すなんてと思いました。
婚約者さんだってまだ気持ちが落ち着いてないのに、どうしてそんなことを
するんだろうとちょっと怒った気持ちになりました。
でも彼女のお兄様は、とっても静かな声で言いました。

「一生懸命生きて、一生懸命みんなを愛したあの子だから、
みんなに前を向いてほしいって思うんじゃないかな?
特に、あの子が命懸けで愛した人に、そう思うんじゃないかな。」

改めてcache*cacheさんの書いた言葉たちを見ていて、彼女がどれだけ
命を大事にしていたか、精一杯生きていたかを感じました。
忘れることじゃなく、彼女の周りにいた私たちが前を向くために、これからも
彼女の姿勢を見習って生きていくために、私はここを削除するという大役を
引き受けることにしました。

私はコメントなんかを見る程度で、彼女がどんな交友関係を築いていたかが
よくわかりません。
最初はブックマークしてくださっている方々に、それぞれご挨拶したほうが
良いんじゃないかとも思いましたが、大げさなことが嫌いな彼女でしたから
きっとそれを善しとしないと思います。

彼女は、とても優しくて、とても綺麗で、とても賢い人でした。
私や友達みんなの憧れの人でした。
彼女の影響で私もたくさん本を読むようになりました。
道端に咲いた小さな花に気がつくようになりました。
空をキレイだなって思うようになりました。
上辺だけじゃなく、もっと深いところで考えなきゃいけないと思うようになりました。
cache*cacheさんが、大好きです。

お兄様との約束で、月命日の2月26日に削除します。
それまでに、もしここをひょっこり覗いてくれる人がいたら、こんな人がいたんだと
心の中にそっとしまっておいてもらえませんか。
そして、1日でも2日でも、いえもっとたくさん!!彼女が生きたかったはずの日々を
大切に生きてください。



そして時々ここを覗いているある人へ。

生きろ。



2006年2月12日



丹水
[ 更新日時:2006/02/12 04:20 ]
この記事のURL:http://www.doblog.com/weblog/myblog/53704/2304635#2304635

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[duo] [2006/02/20 13:55] [ MyDoblog ]

丹水さま

いつ開いても更新のないページ・・・

以前にコメントを頂いたころが懐かしく、
時折開いて見ましたが
残念ながらいつも記事は止まったまま・・
 
最近ちょっとご無沙汰をしておりましたところ、
魔女っ子おばばさまから、こんなコメントが・・


 「ところで、cache*cacheさんのところは行かれましたか?
 2月26日で閉鎖だそうです。
 直接お読みいただいた方がいいと思います。」

もしや、と思い・・すぐにお伺いしました。

残念です。

cashe*cacheさん・・・とても豊かな感性を持っておられた作家さんでした。

もっともっと長く、そして親しくお付きあいをさせて頂きたかった・・・

ご冥福を心よりお祈り致します。

合掌







そしてcache*cacheさんの記事の一部です

2005/08/22のBlog

. 家宝 .

[ 23:52 ] [ LIFE ] [ スライドショウ ]

私のお宝。
ちょっと自慢させて。(;;)

私は小さい頃から谷崎潤一郎が大好き。
子供の頃、ワルさをすると父の書斎に入れられ、
鍵を締められていました。
「本の虫が出るよ!!」
と母から言われた私は、その言葉を鵜呑みにし、
ゴキさんのような虫が出るんだろうと思っていました。

しかし次第に、入れられているうちに(何度入れられた
かは聞かないで下さい)、本の虫なんざいねぇという
ことに気付いたのです。

その頃から、私は閉じ込められる度に、本を読むように
なりました。
勿論堅苦しい本ばかり、漢和辞典片手に様々な本を読みました。
シェイクスピア全集、ボードレールリルケ川端康成夏目漱石、等等。
中でも印象的だったのはモーパッサン
文学全集で読んだのですが、その表紙に「女の一生 脂肪の塊」と書かれて
あったことだけは何故か妙に脳裏に焼き着いています。
何故にその2つを一緒にするかなと、幼心に非常に遺憾な思いでいました。

その中で最も惹かれたのが谷崎。
我が家には、父が大学生の頃に購入した、貴重な初版がありました。
まず目に付くのは、その繊細なまでの表紙絵。
木版画で作られた岩波文庫の表紙絵と、白黒なのに多彩に思わせるその絵柄は、
私の中の根底を築いた一部であるのは間違いありません。

ある日、留学先から一時帰国した私の目に飛び込んだのが、この版画。
若干遠目で見たのですが、私には一目でわかりました。

「お父さん、この絵『吉野葛』の裏表紙でしょう!?」

よくわかったなと、父は笑って言いました。
父も谷崎は事の他好きだったようで、何度も谷崎の家にも足を運ぶほど。
仕事の関係で偶然、谷崎潤一郎の表紙絵をずっと手掛けていらした版画家、
宮田雅之さんにお会いする機会があったのだそうです。
その際、宮田さんから買い取らせて頂いたのが、この版画。
勿論版画ですから、何枚も何枚も刷られています。
1枚目と2枚目はご自身がお持ちになられていたのだそうですが、なんと3枚目
の版画は、川端康成氏が所蔵していたのだそうです。
そして、我が家に来ることになったのはその2枚目。
本来は、表と裏一対なのですが、両方買うにはちょっとお値段が張ったとのこと。
譲りますよと仰ってくださったそうなのですが、それはさすがに遠慮したそうです。
なんで遠慮すんねん。もらっとかんかい。
と心の中では思いましたが、それより何より、あの裏表紙を目の前で見られたと
いうことが、私にはその言葉通り、血沸き肉躍る思いでした。

そして今の職業に就いた時。
非難轟々だった私の初めての原稿が通った時、父はこれを私に贈ってくれました。
これから私が進むべき道の、何かの標になれば良いと。


私の一生の宝物。
そしてこれを「シマウマみたいや」と言ったマイダーリンには、結婚してからも絶対に
触らせないのだと硬く決意した宝物です。

[ 更新日時:2005/08/25 19:11 ]
この記事のURL:http://www.doblog.com/weblog/myblog/53704/1760227#1760227
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2005/08/17のBlog

. ありがとう。 .

[ 02:39 ] [ MONOLOGUE ] [ スライドショウ ]



 (cache*cacheさんのお兄様のご意向を汲んで記事を削除しました)
 . 2月26日まではcache*cacheさんのブログで見ることができます
 


[ 更新日時:2005/08/16 03:08 ]
この記事のURL:http://www.doblog.com/weblog/myblog/53704/1733131#1733131






谷崎潤一郎をこよなく愛したcache*cacheさん・・・

私の住んでいる町に谷崎潤一郎が「細雪」を執筆した「倚松庵(いしょうあん)」があります。

そして、 ・・・この前を通るたびに

・・・・・cache*cacheさんを思い出すことでしょう。


さようなら cache*cacheさん

ありがとう cache*cacheさん