指示に従ったら損をする?
神戸元町商店街の中程で、その商店街を横切る道路でものものしい警備が敷かれていました。
40分後にここを天皇陛下と皇后陛下が車でお通りになるとのことでした。
家内がぜひ美智子妃殿下を直接御拝顔したいとのことで待つことにしました。
商店街と道路の交差点角で待っていると、「ここは、もう少しすると閉鎖します。お迎えされる方はその先に設置した柵の中でお願いします。」とのことでした。
交差点の先には柵が置いてあり、既にその場所には2重3重に人垣がありました。でも、今いる場所が閉鎖されるなら仕方がないとその後ろで待つことにしました。
あと5分くらいの時間になったときに、85、6才のおばあさんが商店街の角に来られましたが、婦人警官からその場所を離れるように注意を受け移動させられていました。
「通行人の邪魔にならないように端の方にいて下さいね」とでも言ってあげたらいいのに、と思いましたが、移動させられた背の小さいおばあさんにはもう柵の中の後ろの方では御召車も見えないことでしょう。
いよいよ時間が迫った御召車通過寸前に商店街を横切れないように道路沿いにロープを張りました。
ところがその時点で通り掛かった人たちは「何事ですか?」と問い、事情を知った人たちは、商店街の道路幅いっぱいに居ながらにしてロープ沿いに最前列を確保したのでした。
これって、おかしくないですか。
30分も40分も前から待っている人がせまい枠の中に何重にもなって押し込まれ、後から来た人たちが特等席の最前列で並んでいるのです。
その場所は閉鎖して誰も入れれないようにすると言ったいたのではないのかい・・・
陛下の車が通り過ぎてから「こんな不公平なやりかたはおかしいでしょう」と警備の警官に文句を言いました。最初に説明しているとおり、もっと徹底して実行していればこんな不満を言うはずもありません。
指摘された警官たちは、ここは商店街の通路でもあり、仕方がなかったと言いますが、それならそれで、人が入れないように閉鎖するだの、この場所から出て行けだの言わなければいいではないですか。
警官たちは自分たちの非を認めて、素直にあやまれば事は収まるのに、こちらの指摘に対して商店街だから仕方がなかっただの、予測ができなかっただのと自分たちのミスを棚上げして正当化させようとします。
挙げ句の果ては「あなたの名前を聞かせて下さい」と質問されました。名前を聞いて何をするの?どうして私の名前が必要なの?ブラックリストにでも載せるつもりなの? 権力を振りかざして、ものを片付けようとするヤツラにますます腹が立ってきました。
逆にふっと4年前の明石市大蔵海岸花火大会での歩道橋雑踏事故を思い出しました。こんな計画性のないいい加減なやり方が、時によってはあのような大事故につながるのだろうと・・・。
まったく気分の悪い一日でした。
先ほどのおばあさんはおそらく天皇陛下、皇后陛下の御拝顔はできなかったでしょう。
ただ単に道路の両側にロープを張るだけなら、あのおばあさんを商店街の端のほうに居させてあげたらよかったのに・・・
可哀相に・・・