今度は メラミン かい?

以前から中国の富裕層は、日本に旅行をして、お土産として粉ミルクをダンボールごと何ケースも買って帰るそうです。

日本の粉ミルクは赤ちゃんに安全だと分かっているからです。

安全でない粉ミルク――

安心できない粉ミルクのことを、彼らはもうずっと昔から知っていたのでした。

で、今回日本でもその粉ミルクがはじめて問題になりました。


中国の生産者たちは生産量・販売量を増やすために牛乳に水を混ぜました。

それだけなら薄められた牛乳というだけのことですが、薄めたことにより下がったタンパク質の数値(含有量)を上げるために「メラミン」を入れたのです。

メラミンは主に尿素アンモニアから作られる有機化合物でメラミン樹脂の原料です。樹脂は表面が硬く食器や塗料、接着剤、ボタン等に使われます。
メラミンは大量摂取すると体内で溶けずに蓄積され結晶化して腎臓や膀胱に影響が出て腎臓結石などを引き起こすと言われています。

中国では「伊利集団」など3社の牛乳から、また河北省の「三鹿集団」や「内蒙古伊利実業集団」など乳製品メーカー22社の粉ミルク製品からメラミンが検出され、中国衛生省は21日、これらの粉ミルクを飲んで治療を受けた乳幼児は5万人以上に達し、うち5人が死亡、現在入院治療中の乳幼児がまだ1万2千892人いると発表しました。

昨年は、アメリカで中国産のペットフードに混入されたメラミンが原因で、犬や猫が死ぬ事件が相次ぎ、米政府は輸入を禁止したことがあります。

この時点で、厚生労働省は先見の明を持って中国産加工食品の「メラミン」添加有無の監視を強化し、検査体勢を確立しなければいけませんでした。

牛乳などの乳製品を使った加工食品は数多く、日本の食品会社はこれまで原材料や労働力を安価に確保できる中国へ生産拠点をシフトしてきた関係で、今や中国から入ってくる惣菜や中国産牛乳を原料に使用した加工食品はかなりのウエイトを占めています。

メラミンが中国でこれだけ問題になっていることから、ある民放の記者が丸大食品に取材したことがきっかけで、同社が現地工場に問い合わせたところ、問題になっているメーカーから原料の牛乳を仕入れていたことが判明しました。

同社はメラミンの混入がないか確認するために日中両国の検査機関に在庫の検査を依頼する一方、問題の牛乳を使って製造された5商品3000個(22日には35万個超と訂正しています)を全国各地の店頭から回収する作業を進めています。

検査の結果は26日に出るそうですが、厚生労働省丸大食品が対象商品の回収を始めたことを受けて、慌てて農林水産省にも協力を求め、各検疫所にも乳製品を使った加工食品の検査強化を通知しました。

遅いって。(憤

厚労省は、以前から中国産食品にメラミンの混入が指摘されていたにもかかわらず、生乳でなければ大丈夫、と今まで「加工食品の材料として使用されている乳製品」にはノーマークでした。

しかし、中国から輸入されている加工食品のうち、約8万7千トンに及ぶ輸入食品に乳製品が使われていることを知って、今さら驚いている始末で、改めて同省の食の安全に対する認識の甘さを露呈してしまいした。


先月、一工場の数袋に見つかった殺虫剤入りの冷凍餃子の場合とは違い、メラミンが使われている恐れのある中国産加工食品は、丸大食品の場合たまたま最初に発覚しただけであり、今後中国に拠点をおいている国内各メーカー全体に次から次へと波及していき、相当な量が流通市場から回収の対象となることは必至でしょう。

メタミドホスが混入された冷凍餃子、抗菌剤入りのウナギ、今回のメラミン混入の乳製品使用食材と中国産食品をめぐる問題は後を断たず、とどまるところを知りません。

日本での事故米の食品流用転売も含めて、食品を扱う者の風上におけません。消費者は自給自足をするか、農家から直接買い付けるか、惣菜類はちゃんと自分で一から台所で調理して作らないと、出来合いの手抜き食品では安全は確保されないということですね。

何処の国においても、中国・日本の役人も、そして企業のトップも、それぞれの立場において自分たちのことしか考えていません。 私利私欲を肥やすことしか考えていません。 本当に情けないことです。