お世話になりました???

「どうもお世話になりました」ってねぇ、あんた。先月内閣改造に踏み切ったばかりじゃないですか?12日に臨時国会も召集していたんでしょう?

そりゃね、ねじれ国会で参院ではことごとく否決され、揚げ句は公明党からも不協和音が出てさ、協力も取り付けられない有様でしたよ。支持率も20%台まで落っこちて、早晩退陣に追い込まれるというシナリオは見えていましたけどね。

たしかに新テロ特別措置法や揮発税の暫定税率を復活させる税制改正法、道路特定財源一般財源化や総合経済対策などいくつかは衆院再可決のゴリ押しで通しましたよ。

でもね、後期高齢者医療制度などの社会保障分野やC型薬害肝炎患者の総合対策の立法化、自分の手で解決したいと言っていた拉致問題、サミットで提案した数々の温暖化対策問題、地方分権改革から地域活性化対策など山積している課題は構想の途半ばにしてことごとく放り出しちゃったわけですよね。国民無視、国民不在の政治でさ、無責任極まりないったらありゃしません。


首相会見の質疑応答の最後に、記者から「首相の会見は人ごとのように聞こえるが」と言われた時、ムッとして「人ごとのようにとおっしゃったけど、私は自分自身を客観的に見ることはできる。あなたとは違う」と逆ギレしてましたよね。この「あなたとは違う」発言は、完全に質問した記者をバカにしていますよね。この記者のことを深く知らないと思うのですが、それでも「あなたとは違う」って言い切れるんですかね。プライドが高いのかもしれませんが、それにしてもあれはイカンでしょう。


そしてこの質疑応答の中で「私は自分を客観的に見ることはできる」とも言っておられますね。今回の退陣表明は突然の辞任劇のように見えますが、ま、元来用意周到なお方ですからね、つい1ヵ月前の改造内閣では次期総裁選を睨んでちゃんと後継候補を自民党の幹事長に据えおいたんでしょうね。

それにしても、前首相ともども2代続いて1年足らずで政権を放り出すなんてさ、まったくもって異常ですよね。短期のうちにこんなにコロコロ変わるなんて、所詮2世議員は途中で息切れしてしまうってことなんですかね。

「背水の陣内閣」のターゲットは「大連立内閣」にあったのかもしれませんね。そうであるとすれば、その構想が崩壊した今、無責任と言われようがなんといわれようが、もう投げ出すしかなかったのでしょう。