「飛騨牛」 と 「飛騨和牛」

岐阜県養老町の食肉卸売会社「丸明」が、等級の低い肉質の牛肉や愛知産をブランド和牛「飛騨牛」と等級や原産地を偽装し、また加工日を改ざんしたり、消費期限切れの牛肉を販売している疑いで、県や農林水産省がJAS法違反などで調査に乗り出しました。

この会社の社長と従業員の、実に見苦しい責任のなすり合いがテレビで放映されていましたね。 

それはともかくとして・・・、

飛騨牛 と 「飛騨和牛」

岐阜県飛騨地方で肥育されたこれらの牛のどちらの等級が上位か分かりますか?

肉質によって5段階に分けられたうち、岐阜県内で14カ月以上肥育された黒毛和種の5等級、4等級、3等級の肉だけを飛騨牛と言います。 2等級、1等級の牛肉は単に岐阜県産」、若しくは「飛騨和牛」と言います。

「飛騨和牛」――こっちのほうがいかにもいいのかなって思うような名前ですね。 しかし、ブランドとして登録されている牛肉は飛騨牛なんですよね。

因みに「和牛」とは、「ホルスタイン」というのと同じで、種を表す言葉ですから「国産」とは限りません。

ですから、「和牛」は、アメリカにも、オーストラリアにもいます。 日本で肥育された黒毛の和牛なら、「国産黒毛和牛」となります。そして、それらの各肥育地ごとに商標登録がなされ、等級分けされて「神戸牛」「松阪牛」「米沢牛」「飛騨牛」「近江牛」「佐賀牛などのブランド牛が誕生することになります。