ベルばら展

池田理代子さんの執筆したマンガ『ベルサイユのばら』が連載を開始して35年になるといいます。

大丸神戸店の9階、大丸ミュージアム「永遠のベルサイユのばら展」が開かれています。(1月10日〜15日)

その人気のほどが測り知れるすごい人出のなか、家内と二人でこの原画展を観て参りました。

3000枚を超える原画の展示は過去にはなかったそうで、当時20代であった池田理代子さんがひたむきに描き綴った情熱と力強さを、これらの原画から感じとることができました。




高校時代にシュテファン・ツバイクの「マリー・アントワネット」を読んだことがこの作品を作ることになったきっかけと彼女は語っています。

当初執筆を始めた頃には、小学生から中学生を対象とした週刊少女漫画雑誌「マーガレット」への連載で、対象年齢が低いことから準備期間中に勉強した史実からフランス革命の背景にある大きな経済的要因などは切り捨てざるを得ないなど大変なご苦労があったようです。





出口に設けられた特設限定販売コーナーには、人の群れが・・・。

復刻版やフィギュア、装飾品など『ベルばら』にまつわるコレクションが多数並べられています。

アジアで、またヨーロッパで、海を渡って各国語に翻訳されている『ベルばら』ですが、原作には版権が存在するはずなのに創作もののベルばらも多数あるようで、イタリア版では主人公のオスカルが死んでいないという奇々怪々な設定になっているとか。

また、欧文への翻訳の場合、日本版と綴じ方が逆になることから絵柄もすべて反転されているものもあり、これにはアンドレの負傷した左目が右目になるという珍品も存在するようです。




この物販コーナーに今回の35周年を記念して発刊された「永遠のベルサイユのばら」(JTBパブリッシング刊¥2,627)というタイトルの、原画やエピソードを交えて構成された書籍がありましたので一冊買ってまいりました。

巻末に「きらめきの宵」と名付けられたポップアップのヴェルサイユ宮殿と主人公4人の切り抜き立像が付録で付いていて自分だけの舞踏会の間を再現できます。




私たちが結婚した年、茨城から家内のお母さんが神戸へ出て来られました。ちょうど宝塚歌劇団の『ベルばら』が始めて公演された年で、お母さんをこのミュージカルにご招待して家内と3人で観劇に行ったことを想い出しました。

ベルサイユのばら』は宝塚歌劇団のミュージカルとしても この年(1974年)の初演以来大ヒット作品となりました。この宝塚歌劇団による舞台化の大成功が作品のヒットに拍車をかけ、テレビアニメ、劇場版アニメなどが製作されて、当時は一種の社会現象となりました。

少女漫画雑誌マーガレット掲載の初版から35年経った今なお世代を変えて読み継がれている『ベルばら』人気に、未だに衰えぬ根強い人気を垣間見てきました。