納豆に責任はありません 〜 でもねつ造はいけません

NHKの「ためしてガッテン!」からフジテレビ系「あるある大辞典」、日テレ系みのもんたさんが司会をする「午後はおもいっきりテレビ」、と各テレビ局は競って健康をテーマとしたTV番組を流し、その番組の中でデータを呈示し、時には使用前・使用後の映像を流し、その効果を訴えています。そして昨今健康を求める人口が増えているだけに、その視聴率たるや目を見張るものがあります。

放送された直後には、スーパーや市場の売り場からその食材は消え(消えているわけではなく、買いに行った時には売り切れているワケですが)、反響の大きさにはいつも驚かされます。

最近では、コエンザイムQ10や寒天(トコロテン)、チョコレート、そして今回データねつ造で問題になった納豆などはその典型です。

私も従来からサプリメントコエンザイムQ10を常用しておりましたが、当時メーカーに在庫がなくなってしまい、注文したら6ヵ月先の予約を受け付けているということで手に入らないことがありました。

私がチョコチョコ(??)食べていたカカオ成分の高いチョコレートにしても然り、そして今回の納豆にしても我が家の食卓に毎日出てくる一品でしたが、放送直後から納豆なしの生活を余儀なくされておりました。 しばらくの間は食べられないと覚悟を決めたばかりでした。

ところが、今回のねつ造事件発覚で、おそらく今日からはお店は売れ残り品続出で、売り場には溢れるほどの商品が並び、割引セールになるのではないでしょうか。

確かに放送では一部にねつ造の映像はあったものの、納豆は大豆を原料とした発酵食品であり、その有効成分は タンパク質、ビタミンB1ビタミンB2亜鉛、食物繊維、納豆菌などが含まれています。納豆菌がつくるナットウキナーゼという酵素は血液をサラサラにする効果があります。また今回の放送ではそのデータがねつ造されて問題になった部分ですが、実際に納豆には大豆イソフラボンが多く含有され、それがDHEAと呼ばれるホルモンを増やす効果があることまでは学説的に事実でしょう。そのDHEAにダイエット効果があると番組では言っているのですが、取材した米テンプル大学のアーサー・ショーツ博士の裏付けは取れず、この部分をねつ造したようです。

番組を制作した関西テレビは不正は不正として、真摯に受け止め、視聴者を裏切るような行為は二度とないように対策を講じないといけないと思います。関西テレビは、制作を担当した日本テレワーク社の海外での取材に難航した一部のチームが時間的余裕がなくなってねつ造をしたと発表しています。また、この日本テレワークは2005年にもテレビ東京が放送した花粉症の治療法を紹介する情報番組でも同様の問題を起こして番組が打ち切られたという経緯があるようです。関西テレビにしろ、消費期限切れ食品を使用した不二家にしろ、おたべにしても、視聴者や客をバカにした制作者、製造者のモラルの欠如以外の何ものでもないでしょう。


しかしながら、今回の納豆騒動は、それがすべて納豆の効果が全くのウソであると否定するものではありません。納豆効果の恩恵に預かろうとするならば、短期間に無理な量を食べるのではなく、適当な量を長期間に亘って食べ続けることが、健康的な最大限の効果を上げる食べ方であると思います。放送にあったように、食べ慣れていない人が毎日欠かさず朝晩1パックずつというのは、そのうちに飽きてイヤになり、続けられる人は余程意志の強靱な人なんだろうと思いますが・・・

さらに付け加えるならば、このイソフラボンの過剰な摂取は、逆に女性ホルモンのバランスを崩すため異常な害をもたらし、むしろ危険であるとFDAは発表しています。適正な摂取量は、1日70〜75mgで、これは概ね納豆2パック分となります。と、いうことは、納豆2パック食べると他のイソフラボンを含む食品、例えば豆腐すらも食べられないと言うことになります。

私の家内は、茨城県水戸から来たの(??)で、納豆の名誉のためにこの記事を書きました。・・・が、私は決して納豆屋の回し者ではありませんので誤解のございませんよう・・・(笑)







写真は、朝日新聞さんからお借りしました