脱法ドラッグ=合法ドラッグ≠合法の医薬品

「メチロン」 ・・・・・ 第一製薬が製造販売しているスルピリンを主成分とする消炎・解熱・鎮痛の処方薬です。

でも、これからお話することは、この「メチロン」とは、まったく関係ありません。

今、若者の間で流行している脱法ドラッグで、一部のアダルトショップやビデオショップなど、街で簡単に手に入る薬物のお話しです。

医薬品「メチロン」と、全く同名の「メチロン」という名のジュース感覚のこの飲み物は、1本4000円前後で売られています。


飲むと幻覚作用や興奮作用があり、中枢神経を冒し、時には錯乱状態になります。しかし、大麻やアヘンなど、「麻薬及び向精神薬取締法」で禁止されている薬物ではありません。法律で規制されていないので、通販でも、街の中でもたやすく買い求める事ができるのです。

しかし、この「メチロン」の成分や化学構造は麻薬のMDMAとほとんど同等で、その作用はMDMAの2倍以上あるものもあり、有害性は麻薬そのものなのです。

若者達は、この「メチロン」を法に触れない合法ドラッグといいます。「合法ドラッグ」は、素材的にはお香などのナチュラル系のものから、覚せい剤類似化学物質のケミカル系のもの、芳香剤・アロマや揮発物質などの吸引系等に分類されます。また、摂取方法で分類すると、鼻から吸うもの、飲み物に数滴たらすもの、錠剤のもの、「メチロン」のような液状タイプのものがあります。

しかし合法ドラッグ」 = 「合法の医薬品」ではありません。 法律で禁止されている「覚せい剤・麻薬」(大麻やアヘンなど)とは異なり、合法ドラッグ」には所持しても使用しても、それを規制する法律がありません。

「法で規制されていない」ことが逆に「法に合致し安全性が保証されている」と勝手に解釈されて誤解を招きかねないとして、「合法ドラッグ」は「脱法ドラッグ」と呼ばれるようになりました。しかし、製造や販売が薬事法違反となるものもあり、「脱法」では法の網をくぐり抜けている印象を与えるとして、厚生労働省は「脱法ドラッグ」の呼び方を「違法ドラッグ」に改めました。ところが「麻薬及び向精神薬取締法」でいう規制薬物を一般的に「違法薬物」と言うため、混同を避けて、この呼び方は今ではあまり使われていません。

そして、ここに来てやっと今、安易な使用は精神依存などさまざまな健康被害を引き起こすとして、「麻薬」への指定が検討されています。

しかし、新種の「脱法ドラッグ」は、法規制から逃がれるように、麻薬とほとんど同じ成分でありながら化学構造を一部変えただけの「デザイナーズ・ドラッグ」という形で、次から次へと街に出回ります。

本当に困ったものです。



最初は鳥肌が立つような感じで、触られると気持がよかったりするけれど、始めたら最後やめられなくなり、オネショはするし、虫が這うような幻覚はみるし、狂ったような奇声をあげたり、精神的におかしくなり、そして身体はボロボロになって、最後は惨めに死んでしまうよ。

簡単に手に入るからといって、いたずらにでも、やったらダメだよ。 
ぜったいに・・・
人生おわっちゃうからね。