二代目 ハナミズキ
私の家の前の道路はオアシス道路です。
車がスピードを上げて走れないようにくねくねと曲がっています。
街路樹はハナミズキで、5月になると真っ白な花がとてもきれいです。
ところが私の家の前の木だけが、去年の台風で折れてしまいました。
長い間、そのままになっていましたが、先ほど、市から委託された業者が新しい木を
植えにきてくれました。
−持って来られた木の種類はなんですか?
−「ハナミズキ」です。
−別の木にならなくて、あぁよかった。
植木屋さんのトラックに5〜6本のハナミズキの木が乗っていました。
−この通りは、前から植わっているまわりの古木との調和もあるので、
できたら一番太いのにして下さい。
−わかりました。そうしましょう。
−花の色は白ですか?
−多分赤だと思います。
−う゛えぇ。ここだけ赤くなっちゃうの?
業者さんはその一番太い木の、今はまだ固いつぼみを割って見てくれました。
−この木だけは白い花ですね。後のは全部赤ですが。
−ああよかった。
すべてがうまく行き、ホッとしたところです。
4月の末から5月にかけて、まっ白い花をつけて、
そして晩秋には、きっと真っ赤な実をつけて道行く人たちを楽しませてくれるでしょう。