春のたより 〜 イカナゴの季節です

3日前(2月28日)に播磨灘と大阪湾のイカナゴのシンコ漁が解禁になりました。

イカナゴは地域によっては、コウナゴとかカナギと呼ばれています。そしてシンコとはそのイカナゴの赤ちゃんのこと。




今年の産卵量は昨年の10分の1で、漁獲量も昨年に引き続き少ないようです。

明石の林崎漁協や神戸の垂水漁港では早速、競りが行われ、初値は一かご(約23kg)当たり平均23、000円で、昨年より約一割高かったそうです。




神戸市内の百貨店やスーパー、鮮魚店にはパック詰めされた新鮮な昼網のイカナゴのシンコが並び、新聞やテレビによると価格は1kgあたり1,280円と言っていましたが、この値段はおそらく大阪湾のものかもしれません。




少なくとも私の家の近くのお店では、明石産が1kgあたり1,980円で、なんと昨年の初日よりも1,000円も高い値段がついていました。まだまだ日を追うごとに価格はあがることでしょう。去年の例からいくと、この初日の値段からさらに最低でも1,000円くらいは上がるのではないでしょうか。

シンコ漁は4月の下旬まで続きますが、体長が初日から少し大きめということなので「くぎ煮」を作ることができる期間は余り長くはないでしょう。




今年の我が家は年始めからなんだかバタバタと忙しく、この調子だと手間暇がかかる「くぎ煮」作りは、今年はヒョッとすると作る時期を逸するかも知れません。

そんなわけで、毎年心待ちにして下さっている方々に、前もっておことわりをしておきます。もしイカナゴの「くぎ煮」が届かなかったときには本当にゴメンナサイ。

(写真下:我が家の過去の「くぎ煮」づくりから)



くぎ煮」作りは鮮度と時間の勝負。鮮度が落ちると腹が裂けてしまいます。

イカナゴを煮始めると、電話が鳴ろうと、赤ちゃんが泣こうと、その場から離れられません。煮くずれするので鍋に箸や木べらも入れられません。汁がなくなるまでひたすらナベ返しをしながら火にかけます。







(写真1-4:神戸新聞提供)
1:明石海峡大橋を背に、網を揚げる漁師ら
 =28日、明石海峡(撮影・神戸新聞大森 武)
2:漁船から水揚げされたイカナゴのシンコ
 =28日、神戸市、垂水漁港(撮影・浦田晃之介)
3:次々に水揚げされる春の味シンコ
 =28日、明石市、林崎漁港(撮影・大森 武)
4:店頭に並んだイカナゴのパック詰め
 =28日、神戸市中央区雲井通7(撮影・浦田晃之介)