オバマ氏にスピーチ術を伝授した女性

先日オバマ大統領のスピーチを支える若手ライターの記事を書きました。

その大統領就任演説を、オバマ氏と同じひな壇に上がって聞いた女性がいます。

オバマ氏に観衆との掛け合いで演説会を盛り上げるスピーチの手ほどきをしたというサウスカロライナ州在住の郡の民主党議員、エディス・チャイルズさんです。

黒人教会では「コール & レスポンス」という壇上の聖職者が発するフレーズを礼拝者が同じように繰り返す掛け合いがあります。

NIKKEIニューヨーク・河内真帆さんの記事によると、2007年にヒラリー・クリントン氏と民主党の大統領候補を争っていたオバマ氏は6月頃には人気投票で引き離されていました。

そんな中、サウスカロライナ州のある町を訪れた時には天候も悪く、集まった聴衆はわずか40人だったことがありました。その中で場を盛り上げたのがエディスさんでした。




彼女は聴衆の前に立ち、「ファイアード・アップ」(元気を出して)、「レディ・ツー・ゴー」(いくわよ)と、威勢よく叫ぶと集まった人々が同じフレーズを繰り返します。

不意を突かれたオバマ氏を尻目に、5分も掛け合いを続け会場は沸き返ったそうです。このフレーズは1960年代全米黒人地位向上協会の集会で盛んに使われたそうです。

その後、壇上から降りてきたオバマ氏は「僕の出番を乗っ取るつもりかい?」とエディスさんに駆け寄って破顔一笑したと言いますが、この時オバマ氏は観衆を惹きつけるヒントを得たと、後になって語っています。


「1つの声が町を変える。町が変われば州が変わる。州が変われば国が変わる。国が変われば世界を変える事も出来る。みんなで世界を変えよう」。
「ファイアード・アップ」。


これらのフレーズは、その後の「イエス・ウィ・キャン」とともに、オバマ氏の演説の締めくくりの定番となりました。

「演説で、大統領は私たち一人ひとりに助け合いと責任を求めた。今度は私たちが動く番」とエディスさんは言っています。

先日記事にした若手スピーチライターのファブロー氏にしろ、スピーチ術を伝授したエディスさんにしろ、このハワイ生まれ、アジア育ちの黒人大統領は、素晴らしい協力者に恵まれていますね。

なにもかも自分一人でやらなくてはならないduoさんには羨ましい限りです。(笑)

あっ!忘れていました。私にも1人いました。

思い出してよかった。もう少しで怒られるところです。(ホッ)

但し、ファブロー氏やエディスさんのような辣腕家ではありませんがね。それでも私にとっては、いないと困る空気のような存在の協力者なんです・・・。(笑)